タロットカードが好きで、「いつか自分も人を占う仕事ができたら」と思ったことはありませんか。けれど、カードの意味を覚えれば仕事にできるのか、資格や特別な才能が必要なのか、最初は分からないことばかりだと思います。
さらに今は、AIに聞けばカードの意味がすぐに返ってくる時代です。「それでも人がタロットを占う意味はあるのだろうか」と、心のどこかで迷っている方もいらっしゃるかもしれません。
吉祥寺で占いサロン「Konohanaフォーチュンハウス」を主宰しております、鑑定歴28年の占術家、欧陽有紀(おうやん ゆき)です。
タロット占い師になるには、カードの知識に加えて、相談を聞く力、カードから受け取ったことを言葉にする力、実際の鑑定経験が必要です。どれも一度に完成させるものではなく、順番に練習して身につけていけます。
私自身も、中学生のころにタロットを独学で始め、30代でタロット教室から鑑定所に入り、プロとしての鑑定を始めました。この記事では、その経験と講座での指導をもとに、初心者の方がタロットを学び始めてから小さな有料鑑定へ進むまでの道筋を5段階でお伝えします。
AI時代に人の占い師が選ばれる理由と、プロとして長く続けるための習慣も、後半でお話しします。
結論:タロット占い師になるまでの5段階
最初に、全体の道筋を表にまとめます。今の自分がどの段階にいるのかを確かめながら、お読みください。
| 段階 | 学ぶこと | 次へ進む目安 |
|---|---|---|
| 1 | 大アルカナ22枚の物語と基本 | 1枚ずつの意味を自分の言葉で話せる |
| 2 | 質問の作り方とスプレッド(カードの並べ方) | 相談に合う問いと並べ方を選べる |
| 3 | 読みを相手に届く言葉へ変える | 怖がらせず、行動につながる形で伝えられる |
| 4 | 練習鑑定とモニター鑑定 | 感想や助言を受けて読みを修正できる |
| 5 | マルシェなどで小さく有料鑑定 | 時間内に聞く・読む・伝えるを一通り行える |
この5段階は、試験のように一度で合格するものではありません。前の段階へ戻って学び直しながら、少しずつ鑑定の精度と伝える力を育てていく道筋です。

カードの意味を全部覚えてからでないと、人を占ってはいけませんか?

全部を暗記してから始めようとすると、いつまでも実践に進めません。
基本を学びながら、まずは短い質問を1枚、3枚と読んで、言葉にする練習を重ねていきましょう。
私がタロット占い師になった道のり「独学から鑑定所へ」
5段階の説明に入る前に、私自身がどのようにタロット占い師になったのかをお話しします。特別な近道があったわけではなく、独学と実践を少しずつ積み重ねてきました。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 小学2年生 | 手相の本に出会い、自分で手相の勉強を始める。そこからタロットにも興味を持つ |
| 中学生 | タロットを独学で始める |
| 高校生 | 学園祭でタロットの出し物をしたところ、行列ができる |
| 30代 | 趣味のつもりで通ったタロット教室が、鑑定所の会社の教室でした。「タロットで鑑定所に出なさい」と声をかけられ、池袋の鑑定所でデビュー |
| 鑑定所時代 | お客様が来ない日も多く、「占いは簡単には仕事にならない」と実感する |
| その後 | 千葉の喫茶店で月1回の鑑定を続けるうちにお客様がつき、マルシェへの出店を経て、吉祥寺のサロンへ |
鑑定所に誘われたとき、私は「タロットと手相しかできませんよ」とお答えしました。それでも人前で占う場をいただけたことで、本で学ぶだけでは分からないことを、たくさん教えてもらいました。
この経験から、タロット占い師への道は「たくさん知っている人」より「人前で読む経験を重ねた人」に開けていくと感じています。詳しい歩みは、「占い師になるまで」の27年|お客さんゼロから吉祥寺のサロンへでお話ししています。
1.カードの意味より先に「全体の物語」をつかむ
タロットを初めて学ぶ方は、カードごとのキーワードを丸暗記しようとしがちです。けれど、同じカードでも、質問や周りのカードによって見える面は変わります。
一般的なタロットは、大アルカナ22枚と小アルカナ56枚の合計78枚で構成されています。まずは大アルカナ22枚から、人物がどのような経験をして成長していくのか、全体の流れをつかむ方法があります。
最初は大アルカナ22枚だけで読んでも大丈夫
78枚を一度に覚えようとすると、多くの方が途中で苦しくなります。私の講座でも、習得のペースがゆっくりな方には、大アルカナ22枚だけで展開して読む形に絞ってお伝えする方針にしています。
1枚を「良いカード」「悪いカード」と決めつけず、絵の中の人物、色、向き、受けた印象を自分の言葉で説明してみてください。たとえば「塔」が出たから怖い出来事が起こる、と断定する必要はありません。
古い考えを手放す転機や、見て見ぬふりをしていたことに気づく機会として読むこともできます。カードを一方向から決めつけない姿勢は、お客様を不安にさせない鑑定の土台になります。
これから学ぶカードを選ぶ段階の方は、初心者向け「オラクルカードとタロットカードの違い」プロが解説で、それぞれの役割を比べてみてください。
最初の練習は「今日の1枚」で十分
朝に1枚引き、夜にその日の出来事と照らし合わせてみましょう。当たった、外れたで終わらせず、「この絵のどこからそう感じたのか」をノートに残します。
この積み重ねによって、本にある言葉を繰り返すだけでなく、自分の観察と言葉でカードを説明する習慣が育ちます。
2.相談内容を「カードに聞ける質問」へ整える
タロット鑑定では、カードを引く前の質問作りがとても大切です。「私は幸せになれますか」のように範囲が広い質問は、答えも曖昧になりやすいからです。
「今の職場で自分の力を活かすために、意識するとよいことは何か」「あの人との関係を前へ進めるために、私が見直せることは何か」のように、本人が行動を選べる問いへ整えます。
質問が決まったら、1枚引き、3枚引き、過去・現在・未来など、目的に合うスプレッドを選びます。枚数を増やすことよりも、「なぜこの並べ方で読むのか」を説明できることが大切です。

相談者の質問を、そのままカードに聞くのではないのですか?

はい。お話をよく聞いて、その方が本当に知りたいことを一緒に見つけます。
問いが整うと、カードから受け取ったことも、現実の行動へつなげやすくなります。
恋愛相談で相手の気持ちを読むときの考え方は、【当たるタロット占い】あの人の気持ち、知りたくない?プロが教える心の読み解き方でもお伝えしています。
相手の心を決めつけず、相談者がこれからどう向き合うかまで考えることが大切です。
3.読みを「相手の心に届く言葉」へ変える
タロット占い師の仕事は、カード名と意味を読み上げることではありません。目の前の方の悩みを聞き、カードから受け取ったことを、その方が受け止められる言葉へ置き換える仕事です。
同じ内容でも、「このままでは失敗します」と言われるのと、「今は準備を見直す時期かもしれません」と言われるのでは、受け取り方が大きく変わります。未来を怖がらせるためではなく、選択肢や可能性に気づいていただくために言葉を選びます。
自分の話より、相談者の話を聞く
鑑定中、自分の体験を長く話すと、相談者が本当に伝えたかったことが置き去りになる場合があります。占いでいちばん大切なのは、自分の話をせず、相手の話をどれだけ深く聞けるかだと私は考えています。
そして、相談者を脅さないことは基本中の基本です。話を遮らないこと、急いで結論を出さないこと、相手の言葉を確かめることは、知識だけでは身につきにくく、人と向き合う練習の中で育っていきます。
占い師に必要な姿勢をもう少し知りたい方は、「占い師に向いている人」3つの特徴|鑑定歴27年プロが本音で語るも参考になさってください。
4.練習鑑定とモニター鑑定でフィードバックを受ける
自分のためにカードを引けるようになったら、次は人に向けて読む練習へ進みます。最初は家族や友人など、協力してくださる方に時間を決めて練習させてもらいましょう。
練習後は「分かりやすかった言葉」「意味が伝わりにくかった部分」「もっと聞いてほしかったこと」を教えていただきます。感想は評価ではなく、自分の読み方や話し方を客観的に見るための材料です。
慣れてきたら、条件を明記したモニター鑑定に進みます。相談内容、鑑定時間、感想をいただくことなどを事前に伝え、お互いが安心できる形で経験を重ねてください。
モニターの方は、家族や友人の紹介のほかに、SNSで「タロットの練習鑑定のモニターを募集しています」と発信して探す方法もあります。募集するときは、無料か有料か、1回の時間、感想をお願いすることを、最初の投稿に書いておくと安心です。

『当たらなかった』と言われたら、自信をなくしそうです。

『当たらなかった』『面白くなかった』という感想こそ、成長のいちばんの材料です。
なぜそう読んだのかを振り返り、別の見方を知ることで、読みが少しずつ立体的になります。
独学かスクールかで迷っている方は、占いは独学で学べる?スクールとの違いを鑑定歴27年の占術家が解説で、それぞれの向き不向きを比べられます。
5.マルシェやイベントで小さく有料鑑定を始める
練習鑑定とモニター鑑定を重ねたら、短い時間の有料鑑定から始める方法があります。知識を詰め込むだけでなく、とにかく実践を重ねることが、いちばんの勉強になります。
最初は無料から1,000円ほどでも構わないので、数をこなすことをおすすめします。マルシェへの出店や、気軽に立ち寄れる街の占いの場など、ハードルの低い場所で多くの方と向き合ってみてください。
出店先を探すときは、「地域名+マルシェ」「地域名+カフェ イベントスペース」などで検索してみてください。私自身も、千葉の喫茶店で月1回の鑑定を続けたことが、お客様とのご縁やマルシェへの出店につながりました。
有料鑑定へ進む前に、次のことを確認してみましょう。
- 限られた時間の中で、相談内容を一つに整理できる
- カードを選び、展開し、読みの根拠を自分の言葉で話せる
- 不安をあおらず、相談者が選べる形で伝えられる
- 分からないことを無理に断定しない
- 鑑定の終わりに、相談者が持ち帰る要点を一緒に確認できる
すべてが完璧になる日はありません。大切なのは、できる範囲を明確にし、一回ごとの鑑定を振り返って次へ活かすことです。
「当てる」だけでなく、前へ進める鑑定を
お客様が求めているのは、カードの知識量を見せてもらうことではありません。迷っている心を整理し、自分で一歩を選ぶための道しるべです。
鑑定のあとに「話して心が軽くなった」「これなら一つ行動できそう」と感じていただけることを、私は大切にしています。技術と人への向き合い方を一緒に育てることが、長く続けられる占い師への道につながります。
AI占いが広がる中で「選ばれるタロット占い師」とは
今は、AIにカードの意味を聞けば、すぐに答えが返ってくる時代です。カードの意味をそのまま当てはめるだけの占いは、これからAIに代わられていく部分が増えると私は考えています。
だからこそ、これから選ばれるのは、次の3つを持つ占い師だと感じています。
- 相談者と会話を重ね、その方の状況に合わせて読み解く力
- カードを見て浮かんだことを大切にする直感(インスピレーション)
- 「この先生に直接見てほしい」と思っていただける人柄

それなら、カードの勉強はしなくてもいいのでしょうか?

カードの基本は、読み解きの土台として欠かせません。
そのうえで、目の前の方と向き合う経験を重ねることが、AIにはない鑑定につながります。
プロとして長く続けるために「鑑定後に自分を整える習慣」を持つ
タロットの技術と同じくらい大切なのに、学ぶ機会が少ないのが、鑑定のあとに自分を整える習慣です。人の相談に乗ることは、相手の気持ちや状況を深く読みに行くことでもあり、思っている以上に体力を使います。
疲れがたまると、相談者の話に集中しにくくなることもあります。だからこそ、自分に合った切り替え方を、学びの段階から持っておくことをおすすめします。
たとえば、次のような方法があります。
- 鑑定のあとにお風呂に入り、気持ちを切り替える
- 塩を使って、自分の身を整える
- コンセントを抜くようなイメージで、相談者のお話から気持ちを離す
どの方法が合うかは人によって違います。いくつか試してみて、「これをすると落ち着く」と感じるものを、鑑定の終わりの習慣にしてください。

プロの占い師さんでも、鑑定で疲れることがあるのですか?

はい。人の相談に乗ることは、とても体力を使います。
自分に合った整え方を身につけておくことは、長く活動するために欠かせません。
タロット占い師になるのに、資格より先に考えたいこと
資格を取ることは、学んだ範囲を整理し、自信を持つきっかけになります。ただし、資格名だけで、相談を聞く力や伝える力、実際の鑑定経験まで自動的に身につくわけではありません。
占い師と資格の関係は、占い師って資格がいるの?実は誰でも学べる理由で詳しくお伝えしています。講座やスクールを選ぶときは、資格の有無だけでなく、次の内容を確認してください。
- カードの知識だけでなく、質問の作り方を学べるか
- 自分の読みを見てもらい、フィードバックを受けられるか
- 練習鑑定やモニター鑑定の機会があるか
- お客様を怖がらせない伝え方を学べるか
- 学び終えたあと、実践へ進む道筋が見えるか
タロットに限らず、占い師を目指す最初の一歩を広く知りたい方は、占い師になるには?鑑定歴27年のプロが教える最初の一歩も合わせてお読みください。
まとめ:「知る」から「人に届ける」へ進もう
タロット占い師になるには、カードの意味を覚えるだけでなく、問いを整え、読みを言葉にし、人に向けて練習する段階が必要です。
- 大アルカナ22枚から、カード全体の物語をつかむ
- 相談者が行動を選べる質問へ整える
- 不安をあおらず、心に届く言葉へ置き換える
- 練習鑑定とモニター鑑定でフィードバックを受ける
- マルシェやイベントで小さな有料鑑定から始め、数をこなす
- 鑑定のあとに自分を整える習慣を持つ
どの段階でも、急いで次へ進む必要はありません。今できていることを確かめ、足りない部分を一つずつ練習することが、信頼されるタロット占い師への近道です。
タロットを仕事につなげたい方へ
私の占い養成講座では、タロットカードの知識だけでなく、カードから読み取ったことをお客様の心に届く言葉へ置き換える練習を大切にしています。マルシェなどのイベントで、お金をいただいて占えるようになることを一つの目標にしています。
一人で学んでいて「自分の読み方が合っているか分からない」「人にどう伝えればよいか迷う」と感じている方も、まずは現在地をお聞かせください。占い養成講座のご案内から、講座の考え方やご相談方法をご確認いただけます。
タロットを通して誰かの迷いを軽くしたいという思いを、実践できる力へ変えていきましょう。
▼ 吉祥寺サロン・オンライン鑑定のご予約はこちらから ▼
Konohanaフォーチュンハウス東京都武蔵野市吉祥寺南町1-3-1木之花ビル4F(吉祥寺駅公園口から徒歩1分・完全個室)
※「ブログを読んだ」と言っていただけるとスムーズです。

吉祥寺のプライベート占いサロン
吉祥寺駅公園口から徒歩1分。
扉を開けた瞬間、心がふっと軽くなる。
完全個室の静かなプライベート空間だからこそ、
誰にも聞かれることなく、安心して本音を話せる場所。
「一人で抱え込んでいた気持ちを、そっと打ち明けられる」
そんな温かな空間で、あなたをお待ちしております。
Konohanaフォーチュンハウス
〒180ー0003
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-3-1木之花ビル4F
吉祥寺駅 JR線南口(公園口)出て目の前のビル
(1階みずほATM)
※エレベーターはありません
対面鑑定(吉祥寺サロン)
完全個室の静かな空間で、
じっくり鑑定を受けられます。

