「占い師になるには、何から始めればいいのだろう」「特別な才能がない私でも、なれるのかな」。そう思いながら、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
吉祥寺で占いサロン「Konohanaフォーチュンハウス」を主宰しております、鑑定歴27年の占術家、欧陽有紀(おうやん ゆき)です。
結論からお伝えすると、占い師になるには、「一つの占術を学ぶ」「人を占って伝える練習をする」「小さく有料鑑定を始める」という順番で、一段ずつ進むことをおすすめします。特別な力や国家資格より、この積み重ねのほうが大切です。
私自身、初めての有料鑑定は35歳のときで、使えた占術はタロットと手相だけでした。料金は10分1,000円で、お客様が来るのが怖いほど緊張していました。
この記事では、そこから27年、鑑定を続けてきた私が実際に歩いた順番をもとに、資格、占術の選び方、学び方、そして占術以外に必要な力までお伝えします。
鑑定歴27年の私が「占い師になるまで」に歩いた順番
最初に、私がどのような順番で占い師になったのかを表にまとめます。遠回りも多い道のりでしたが、これから目指す方の目安になる部分もあると思います。
| 時期 | 私がしたこと | そのときのこと |
|---|---|---|
| 子どもの頃〜高校 | 手相とタロットを独学。友達を占い、高校の学祭ではタロットの出し物に行列ができた | 当てることはできても、伝え方はまだ未熟 |
| 30代 | タロット教室で本格的に学び、そこで声をかけていただいて都内の鑑定所へ | 教室は現役の占い師さんばかりで、30代は私だけ |
| 35歳 | 初めての有料鑑定。タロットと手相のみ、10分1,000円 | 1日座ってお客様がゼロの日もあった |
| 鑑定所の時期 | 方角やお墓の相談をされると答えられず、困った | 命術(生年月日から読む占い)は未習得 |
| その後 | 気学と四柱推命を、先生について学んだ | タロットを身につけてから、別の種類の占術へ広げた |
| 50歳ごろまで | 本業は中国語の翻訳・通訳。占いは口コミやご紹介で続けた | 占いだけでは稼げず、長く副業 |
| 現在 | 吉祥寺でサロンを主宰し、年4回のマルシェも主催 | マルシェは6周年を迎えた |
表のとおり、私は最初からプロとして食べていけたわけではありません。鑑定所に座るようになってからも、稼げない時期は長く続きました。

先生でも、お客様が来るのが怖かったんですか?

ええ、すごく緊張していました。
ブースの前で中を覗いていく方がいると、思わず目を背けて『入ってきませんように』と思ったこともあります。
1日座ってお客様がゼロの日も、勉強の時間だと思って座っていました。
子どもの頃の話や、香港で出会った占い師、吉祥寺にサロンを構えるまでの経緯は、「占い師になるまで」の27年|お客さんゼロから吉祥寺のサロンへで詳しくお話ししています。
占い師になるには「5つのステップ」で考えます
私の経験をふまえると、占い師になるまでの道のりは、次の5つのステップに分けて考えると整理しやすくなります。
- 心惹かれる占術を一つ選んで学ぶ
- 身近な人を占い、「伝える」練習をする
- 評判のよい占い師に鑑定してもらう
- 小さな金額から有料鑑定を始める
- 鑑定所・マルシェなど、活動の場を選ぶ
一つずつ、私が実際に経験したことと合わせてお伝えします。
ステップ1:心惹かれる占術を一つ選んで学ぶ
占いを本格的に学ぶ前、私は手相、タロット、西洋占星術、姓名判断を、興味の向くままに独学していました。その中で「面白い」「当たる」「ワクワクする」と感じたのが、タロットと手相でした。
最初から多くの占術を同時に覚えようとすると、どれも中途半端になりがちです。まずは心惹かれる占術を一つ選び、基本を身につけることから始めてみてください。
占術ごとの学ぶ順番は、何から始める?「占いの勉強」鑑定歴27年のプロが教える学ぶ順番でまとめています。
ステップ2:身近な人を占い「伝える」練習をする
占術の知識が少し身についたら、自分以外の人を占ってみることが大切です。私も学生の頃は、友達をよく占っていました。
ただ、当時の私は伝え方が未熟でした。受験について聞かれて「落ちる」とはっきり言ってしまい、本当に落ちてしまった友達から恨まれたこともあります。
占いは、読み取った結果をどう伝えるかで、相手の受け取り方が大きく変わります。身近な人を占う段階で、「伝える」ことの難しさを知っておくことに意味があります。
ステップ3:評判のよい占い師に鑑定してもらう
これから占い師を目指す方に、私がぜひおすすめしたいのが、評判のよい占い師さん複数人に鑑定してもらうことです。
本や講座では、占術の知識は学べます。一方で、売れっ子と言われる占い師の技や魅力を実際に目の前で見ることは、私にとって大きな勉強になりました。
鑑定を受けるときは、お客様の立場で「どんな言葉に安心したか」「どんな順番で話を聞いてくれたか」を覚えておくと、自分の鑑定に活かせます。
ステップ4:小さな金額から有料鑑定を始める
私の初めての有料鑑定は、先ほどお伝えしたとおり10分1,000円でした。料金をいただくと、無料で友達を占っていたときとは責任の重さがまったく違います。
有料鑑定を始める前には、本業や家庭との時間の配分、料金の決め方、予約の管理などを考えておく必要があります。具体的な準備は、鑑定歴27年が解説「占いを副業で始める」5つの準備にまとめました。
ステップ5:鑑定所・マルシェなど活動の場を選ぶ
私はこれまで、鑑定所、フリーでの鑑定、喫茶店での月1回の出張鑑定、マルシェ、サロンと、さまざまな場所で鑑定をしてきました。

初めてのマルシェは、うまくいきましたか?

それが、お客様が来なくて、出店者同士でお互いを鑑定しあう形になりました。
タロットだけを持っていき、POPも作らず、自分の宣伝をしなかったのは良くなかったと思っています。
活動の場を選ぶときは、占術の準備だけでなく、「自分が何を占える人なのか」をお客様に伝える準備も必要です。今は私が主催するマルシェも、当初は先生も少なく、静かなマルシェでした。
占い師ってどんなお仕事?気になる「資格」のホントのところ

占い師になるには、やっぱり国家資格が必要なんですよね?

占い師になるために、国が定めた必須の資格や免許はありません。
私も鑑定所に座ったときに使えたのは、タロットと手相だけでした。
ただ、誰でも名乗れる仕事だからこそ、難しい部分もあります。
誰でも名乗れるからこそ「信頼」が大切
国家資格がないということは、お客様が「どの占い師を信じればよいのか」を見極めにくいということでもあります。お客様は「この人になら、自分の大切な悩みを打ち明けられるだろうか」という目で占い師を見ています。
占術の技術を磨くことはもちろん大切です。それと同時に、誠実な対応と学びを積み重ね、「この先生に相談したい」と感じていただける信頼を育てる必要があります。
民間の資格って、取ったほうがいいの?
インターネットで調べると、民間の団体やスクールが発行するさまざまな資格が見つかります。これらは、学んだ内容を示す材料や、学習の区切りの目標になります。
ただし、資格を持っているだけで、お客様から信頼されるわけではありません。資格の名前より、その過程で本質的な知識と技術をどれだけ身につけられたかが大切です。
資格の種類や考え方は、占い師って資格がいるの?実は誰でも学べる理由で詳しくお伝えしています。
あなただけの「得意」を磨くことが武器になる
占いの世界には、四柱推命が得意な先生、タロットで人の気持ちを読むのが上手な先生、手相から現在の状態を読み取ることが得意な先生など、それぞれに個性と強みがあります。
資格は一つの道しるべです。最終的に目指したいのは、お客様から「この先生に相談してよかった」と感じていただける、自分らしい鑑定を育てることです。
どんな占いがあるの?自分に合う「占術」の見つけ方
占いの方法は「占術(せんじゅつ)」と呼ばれ、種類がとても多いため、最初は迷ってしまう方がほとんどです。ここでは、占術の分け方と選び方をお伝えします。
占いの種類は大きく分けて3つのカテゴリー
占術は、その方法によって「命術(めいじゅつ)」「卜術(ぼくじゅつ)」「相術(そうじゅつ)」に分類されます。
- 命術(めいじゅつ)
- 特徴:生年月日など、生涯変わらない情報から、生まれ持った性質や運命の流れを読み解きます
- 例:西洋占星術、四柱推命、九星気学など
- 得意なこと:才能、適職、人生の大きな流れなど、長期的なテーマ
- 卜術(ぼくじゅつ)
- 特徴:カードを引くなどの偶然の結果から、具体的な質問への答えや近い未来を読み解きます
- 例:タロットカード、易、ルノルマンカードなど
- 得意なこと:相手の気持ち、具体的な選択、今知りたいこと
- 相術(そうじゅつ)
- 特徴:手相や人相など、目に見えるものから現在の状態や変化を読み解きます
- 例:手相、人相、風水、姓名判断など
- 得意なこと:現在の状態、変化の兆し、環境の整え方
まずは「命術」と「卜術」の組み合わせがおすすめ
プロを目指すのであれば、命術から一つ、卜術から一つ、役割の違う占術を身につけておくことをおすすめします。お客様の相談は、「私の人生はそもそもどういう流れなのか」という大きな悩みと、「今この問題をどうすればいいのか」という具体的な悩みがセットになっていることが多いからです。

最初から二つも学ぶのは大変そうです…

最初は一つで大丈夫です。
私もタロットと手相だけで鑑定を始めましたが、命術を学んでいなかったので、方角やお墓のご相談をされると困りました。
気学と四柱推命は、タロットを身につけてから先生について学びました。
一つ目の占術で人を占えるようになってから、役割の異なる占術へ広げていくと、理解しやすくなります。
代表的な占術の比較表
どの占術が自分に合っているか、以下の表を参考に考えてみてください。
| 分類 | 代表的な占術 | 得意な相談内容 | 初心者向けの学びやすさ |
|---|---|---|---|
| 命術 | 四柱推命・西洋占星術・九星気学 | 生まれ持った才能・長期的な運の流れ・相性 | 九星気学は入り口を理解しやすく、四柱推命は奥が深い |
| 卜術 | タロット・ルノルマンカード・易 | 相手の気持ち・具体的な問題・近い未来 | カードの絵柄から始められる占術もある |
| 相術 | 手相・人相・風水・姓名判断 | 現在の状態・変化の兆し・環境の整え方 | 基本は始めやすいが、多くの実例を見ることが大切 |
まずは「なんだか面白そう」と心惹かれるものから始めてみるのもよいでしょう。
プロを目指す人の主な3つの学習方法
占いの学び方には、主に「独学」「スクール・通信講座」「弟子入り(先生について学ぶ)」の3つがあります。私自身、子どもの頃は独学、30代からはタロット教室、気学と四柱推命は先生について学び、鑑定所では同じ時期に入った九星気学の先生から教わったこともありました。
1.独学:自分のペースで、費用を抑えて始められる
入門書は数多く出ているため、趣味として気軽に始めたい方や、初期費用を抑えたい方は、独学から試してもよいでしょう。
一方、仕事として人を鑑定することを目指す場合は、自分の読み方が合っているのかを判断しにくい点に注意が必要です。分からないことを質問できる相手がいないため、途中で学習が止まることもあります。
2.スクール・通信講座:体系的に学びやすい
スクールや通信講座では、決められたカリキュラムに沿って学べます。現役の占い師から、占術の知識だけでなく、鑑定の進め方やお客様への伝え方を学べる講座もあります。
ただし、講座によって、学べる占術、質問できる範囲、実践練習の有無は異なります。料金や知名度だけで決めず、講師の鑑定経験や、フィードバックを受けられるかを確認することが大切です。
3.弟子入り:先生の技術や考え方を直接学ぶ
尊敬する先生について学ぶ方法もあります。先生の技術や鑑定への向き合い方を近くで学べることは、大きな経験になります。
一方で、受け入れている先生は限られ、期間や学び方、費用などの条件も先生によって異なります。独学とスクールの違いは、占いは独学で学べる?スクールとの違いを鑑定歴27年の占術家が解説で比較しています。
占術だけではない!占い師に本当に必要な「聞く力」
私が長く占いを続けてこられた理由は、いろいろな占術を一つずつ覚えていくことが楽しかったことと、人の話を聞くのが好きな性格だったことです。
「当てる」ことよりも、相談者の心を軽くすること
お客様が占いに来るのは、単に未来を知りたいからだけではありません。誰にも言えない悩みを抱え、自分の気持ちを受け止めてほしいという思いで、サロンの扉を叩く方もいらっしゃいます。
重いご相談や、すぐに結論が出せないご相談もあります。そのようなときは、占いというよりカウンセラーとしてお話を聞き、心を軽くしていただけるように努めています。
同じ結果でも、伝え方は相手によって変えます
鑑定結果が悪く出たとき、はっきり伝えたほうがよい方と、はっきり言うとネガティブな気持ちを引きずってしまいそうな方がいます。私は最初の段階でお手相を見せていただき、対応を変えることがあります。
また、寿命については、聞かれてもお伝えしません。はっきりとは分からない一面もあるからです。
占いは、未来を決めてしまうものではなく、ご相談者様がよりよい未来へ進むための「幸せへの道しるべ」だと、私は考えています。その光をどう使い、どの道へ進むかを決めるのは、ご相談者様ご自身です。
占い師として活かしやすい素質は、「占い師に向いている人」3つの特徴|鑑定歴27年プロが本音で語るでお伝えしています。
占い師を目指す方からよく受ける「3つの質問」
最後に、占い師を目指す方からよくいただく質問に、私の経験からお答えします。
Q1.どのくらい勉強したら、プロとして独立できますか?
必要な期間は、学ぶ占術や、学びに使える時間によって変わるため、一概には言えません。私自身、35歳で有料鑑定を始めてからも、50歳ごろまでは翻訳・通訳の仕事を本業にして、占いは副業として続けていました。
独立を急ぐより、まずは本業と両立できる形で小さく始め、続けられる形をつくる方法もあります。
Q2.タロットだけで占い師と名乗ってもいいですか?
私が初めて鑑定所に座ったときも、使えたのはタロットと手相だけでした。一つの占術から始めること自体は、珍しいことではありません。
ただ、先ほどお話ししたように、命術を学んでいなかった頃は、方角やお墓のご相談に答えられず困りました。まずは一つの占術で始め、お客様の相談に合わせて学びを広げていくのがよいと思います。
Q3.占い師には霊感が必要ですよね?
私は子どもの頃から少し変わった感覚を持っていましたが、霊視と占いは別のものだと考えてきました。占術は、本で学び、人を占いながら身につけていくものです。
霊視やヒーリングではなく、まずきちんと占いができるようになりたい方は、占術の基礎と鑑定の練習から始めてみてください。
まとめ:占い師になるには、知識と信頼の積み重ねが大切
- 占い師になるために、国が定めた必須の資格や免許はありません
- 心惹かれる占術を一つ学び、身近な人を占って「伝える」練習をします
- 評判のよい占い師に鑑定してもらうと、技や魅力を目の前で学べます
- 有料鑑定は小さな金額から始め、活動の場は自分に合う形を選びます
- 命術と卜術など、役割の違う占術を身につけると相談に応えやすくなります
- 占術の知識とともに、相談者の話を聞き、相手に合わせて伝える力を育てます
占い師への道は、短期間で完成するものではありません。私も、お客様がゼロの日や、相談に答えられずに困った日を重ねながら、ここまで鑑定を続けてきました。
「人の力になりたい」という気持ちは、大切な土台になります。まずは興味のある占術を知ることから、ご自分のペースで始めてみてください。
占いを仕事にする方法や働き方を詳しく知りたい方は、「占いを仕事にする」3つの収入の作り方|27年プロが本音で解説もあわせてご覧ください。
占いを基礎から学んでみたい方へ
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講座では、九星気学・四柱推命などの命術、タロット・ルノルマン・易などの卜術、手相などの相術を、実際の鑑定に活かせる形でお伝えします。
マンツーマンを中心に、一人ひとりの理解度や目標に合わせて進めます。占術の知識だけでなく、断定しすぎない言葉の選び方、ご相談者様の本当の問いを聞く力、実践へ進むための準備も大切にしています。
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